2009年09月03日

今日からバドミントン教室

今日から町の社会体育館でバドミントン教室が始まった。
全6回に亘って講師を務める。

今回の教室の参加者は、中学生以上の15名。上は50歳代くらいまでだろうか。

みなさん、身体の動きも良く、ある程度打てて、空振りばかりでまるっきりラケットにシャトルが当たらないというような人はいない。
普段バドミントンをしているという方も何人かいるようだ。

なにより、小さい子供がいなくて、言葉での説明が理解してもらえるというのは助かる。



ただ、どうもまだ、今まで出来なかったある動作や技術が、ちょっとしたアドバイスをもらっただけですぐにその場でできるようになり定着すると思っているのではないか思われるような人が見受けられる。

その辺りが、今回の教室でも些か気がかりではある。

やはり、ある程度の年齢になると、できるようにしたいと思っているその動作や技術のメカニズムや今やろうとしている練習がなぜ必要なのかということ等を、説明をしっかりと聞いたうえで、自分の頭でしっかりと理解し記憶してから、自分がまず100%近くまでできる部分を確実に習得し、その後にできる部分を徐々に積み上げていくというような練習をしていかないと、本当にその動作や技術が身につき定着するまでにかなりの遠回りをすることになってしまうように思う。


そうではなく、とにかく身体を動かせば何とかなると思って理にかなっていない動きをやたら繰り返しやってしまうから、そのこと(理にかなった動きを身につけようと思ってやったこと)によって逆に悪い癖に近いような動きを身につけてしまうことになってしまうのではないのか。


大体、人間は、理にかなった動きとそうでない動きを同時期に行って、その中から都合よく理にかなっていない動きを排除し理にかなった動きのみ記憶に留める、あるいは身体に定着させるというような器用なことができるのだろうか。
大いに疑問だ。
おそらく、その両者をそのままの比率で記憶に留めてしまうのではないか。つまり、排除したいものと定着させたいものをともに試行回数の比率のまま記憶してしまうのだと思う。
だから、間違った動作や自分のレベルを遥かに越えたシゴキのような練習の繰り返しは恐いと思う。

この辺り、最新の脳科学等の研究ではどうなのだろうか。


やはり、練習中に、それまでよりやや難易度を高めた目標を設定したときに、上手くできる兆候さえなかったり、目標の動作を確実にできる頻度があまりにも少なくなってしまうようなら、面倒なようでも、それまで確実にできていた一つ前の、より難易度の低いより基礎的な練習まで戻って再びそれを繰り返し行う。
その上で再度、それまで上手くできなかった目標とする動作に挑戦してみるというようなことを繰り返していかないと、ある動作を確実に身につけるということにはならないのではないか。

勿論、その際に、出来なかった原因を追究し、効果的な練習法を考えなければならない。

出来ない動作を無理に繰り返し行い間違った動作を繰り返してしまうようなことをしてしまうと、その間違った動作を身体に定着させてしまうようなことになるのではないか。

例えば、ある動きを10回繰り返してその中で1回くらいしか理にかなった動きが見られないというようなレベルでは、これはもう、残りの9回の間違った動きを身体に定着させるために、悪い癖をつけるために繰り返し練習しているようなものだろう。

間違った動きを繰り返すようなことはしない(させない)ほうがよいように思う。

また、悪い癖は身につけず、きちんと理にかなった動きだけを習得しようと心に決め、面倒くさがらずに段階を踏んだ練習を積んでいくのにはそれなりの時間(年月)と忍耐が必要だろう。


なぜか、とにかく身体を動かせば身につくと思っている向きが多いようなのだ。
そうやって動きを身につけることができるのは、10歳くらいまでの、まだ神経系が成人のレベルまで発達しきっていない小さな子供たちだけだろう。
そのような年代の子供たちには、動きのメカニズムや骨格や筋肉の働きの理解など必要ないに違いない。
子供たちは、大人が見本をやって見せれば、その真似をしほとんど同じように出来てしまう。
それは、まだ脳に可塑性が大いに残っているからなのだろう。

成人の場合はそうはいかないのではないか。
目的の動作を習得すべくただその動作を繰り返していれば覚えられるというものではないだろう。


とにかく、説明を聞くのを無駄だと思っている。
目的とする動作や技術がどのようなメカニズムで成り立っているのか、その動作に伴う骨格や筋肉の働きはどうなっているのか、これから行う練習はなんのために行うのかというような、本当に大事と思われるような説明さえも聞いているのかなと思われる人も見受けられた。
すでに長年の競技経験のあるような、教室のアシスタントをしている連中までがそうなのだ。


おそらく、1回が90分で全10回くらいまでの教室では、その教室の内容になっている一つ一つの動きや技術を身体で身につけようとするのではなく(それは10回程度では無理に違いない)、その一つ一つの動きや技術のメカニズム(バイオメカニクス的なアプローチ)や各々の動きや技術を身につけるための練習方法を、それが有効だという理由とともに知識として記憶するという構えが成人の受講者としては正しいだろう。

受講者には、その後の活動の中で各々の動作や技術の練習の際にそれらの知識を反芻して頂ければ、必ず役に立ったと思って頂ける場面があると思う。

多くの「大人」は、
動きの仕組みや効果的な練習方法などを「頭で理解する」→それを実践する−「練習」→「身体で覚える」、
というプロセスを経ていろんな動きや技術を身につけていくのだろう。

子供たちのように、お手本を見ただけで、身体で覚えてしまうなどということは、「大人」にとっては出来ないことはないにしても、子供の何倍もの時間が掛かってしまうのではないだろうか。



やはりこれは、教室を開催する前に、受講者ではなくて一般の競技愛好者に対する啓蒙というか理解を深めてもらうための勉強会のようなものもやらないとダメなのだろうか。

しかし、まさか、いまどき身体を動かす運動には頭を働かせることは関係ないなんて思ってはいないだろうな。
posted by washiro at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | バドミントン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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